普段気づかないだけで、実は身近にあるかも知れない岡本太郎の作品。
昔あったパブリックアートの中には、今はもう無くなってしまって観られないようなものもあるので、見られるうちに観ておかないとあとで後悔するような気がします。
本記事では東北・北海道エリアにある岡本太郎の作品の設置場所についてまとめてみました。
目次
東北地方にある岡本太郎作品 ①青森・奥入瀬渓流ホテルの《森の神話》《河神》《河童》
青森県十和田市にある「星野リゾート 奥入瀬渓流ホテル」には、岡本太郎作品の《森の神話》と《河神》、それに《河童》があります。
東館のラウンジに設置されているのが大暖炉《森の神話》。
結婚記念日だったので岡本太郎作のでっかい暖炉がある青森のホテルに来た pic.twitter.com/gyLVxbeO83
— あり (@arieee0) June 6, 2020
西館の大暖炉が《河神》。
楽しかった奥入瀬のたびも今日まで。
奥入瀬川を眺めながら露天風呂に入り、岡本太郎さんのアートのあるラウンジでのんびり。#青森 #奥入瀬 #紅葉 pic.twitter.com/GYgtrUZIZf
— sam (@THB787) October 11, 2020
そして中庭にあるのが《河童》の像。こちらは熱海山口美術館(熱海市渚町)の《河童神像》と同じ造形のものです。
Location: 奥入瀬渓谷(青森県)
岡本太郎の河童。#ファインダー越しの私の世界#LUMIX #G9Pro pic.twitter.com/bibx8GRNCB
— 亮太郎@風景写真 (@ryotarou3210) August 17, 2020
《森の神話》《河神》の概要
《森の神話》は渓流の中で鳥・人間・森の妖精(ニンフ)が踊る姿を投影した巨大な暖炉フード(あるいは鐘)。ブロンズ製で高さは8.5メートル、総重量は5トンにもなります。
《河神》は激しくうねりながら流れる水の中の7人の妖精を表現したもの。アルミ合金製の彫刻で、高さが10メートル、重さは7トン。平成8年に製作された本作品は岡本太郎の遺作とされています。
星野リゾート 奥入瀬渓流ホテルへのアクセス
JR八戸駅・青森駅・新青森駅・青森屋から無料送迎バスを利用。(予約制)
東北地方にある岡本太郎作品 ②岩手・縄文ホール前の《縄文人》
岩手県一関市にある「藤沢文化センター(縄文ホール)」には、岡本太郎作品の《縄文人》や《光る彫刻》があります。
『縄文人』
岡本は藤崎町の住民たちの希望も受けて祭りのシンボルとして寄贈しました。
交流センター内の縄文ホールには、緞帳《炎》、ロビーには《光る彫刻》を見ることができます。
所在名称:藤沢町町民センター(現・藤沢町文化交流センター)#岡本太郎 pic.twitter.com/t2BNbMzozP— 岡本太郎美術館 動画制作中 (@okamotopr_SU) June 8, 2018
《光る彫刻》はロビーの天井に設置されているシャンデリア様の作品。
「光る彫刻」制作年不明。場所は藤沢文化センター(縄文ホール)。 pic.twitter.com/zHuVfKNSCv
— なんだこれは!岡本太郎パブリックアート (@public_arts) July 29, 2017
他にも、ホールの緞帳も岡本太郎作品《炎》となっています。
《縄文人》の概要
日本で初めて縄文土器に美術的価値を見出したのが岡本太郎。それは日本美術史が書き換えられるほどの影響があり、アート界や建築界に縄文ブームが巻き起こりました。
縄文時代中期の遺跡が点在する一関市で藤沢野焼祭に参加した岡本太郎は、その感動を作品に投影したと言われています。
今日の「中東北田植え踊り大会」は、一関市藤沢文化センター「縄文ホール」開館20周年記念事業。「縄文」という言葉でおわかりでしょうか。
岡本太郎氏原画の緞帳や、シンボルモニュメントが😊 pic.twitter.com/BeXJz6pmjI— 水野羽鳥@CafeWildgeese (@hatori1567) January 27, 2019
縄文ホールへのアクセス
常磐自動車道を登米東和ICで降り、一般道を25キロほど進む。
東北地方にある岡本太郎作品 ③山形・寒河江市役所の《光る彫刻・生誕》
山形県の寒河江市役所では、エントランスの吹き抜け天井からぶら下がっている巨大な岡本太郎作品《光る彫刻・生誕》を鑑賞することができます。
寒河江市庁舎は1967年竣工。黒川紀章の初期の作品。岡本太郎とのコラボレーションは1970年の万博より早いですね!
今回の取材で寒河江市のキャラクターのチェリンとMomoくんとの出会いがありました。 pic.twitter.com/MKJMWsVL38
— 和田菜穂子 (@nahokowada) February 8, 2021
《光る彫刻・生誕》の概要
「建物の直線に”ツノ”の曲線で対抗させ、生みの苦しみとエネルギーを表現した」とされている《光る彫刻・生誕》は、岡本太郎ならではの奇抜なデザインのペンダントライト。
1967年築、黒川紀章初期の代表作である寒河江市役所は岡本太郎とのコラボでも有名!今日は打合せで4階に?エレベーター横の窓から見るモニュメントはいつも見上げているものとは全然雰囲気が違う絶景! pic.twitter.com/RHcqZ1AxwP
— kodawari kanrinin (@kodawarikanrin) July 29, 2020
ちなみに庁舎の入り口ドアの取っ手も岡本太郎のデザインだとか。
黒川紀章 × 岡本太郎
寒河江市 pic.twitter.com/m0lQGLQHNn— tombow244 (@tombow244) September 8, 2020
昭和42年に建てられた庁舎は黒川紀章が初めて手掛けた公共建築物で、平成29年に国登録有形文化財に指定されています。
昭和42年築 岡本太郎氏と黒川紀章氏のコラボ 寒河江市庁舎(寒河江市役所) https://t.co/Ydm1NHziCU pic.twitter.com/VOCQWnspke
— 昭和スポット巡り (@showaspotmegri) June 28, 2017
寒河江市役所へのアクセス
JR左沢線 寒河江(さがえ)駅より徒歩15分。または市バス・巡回バスを利用。
北海道地方にある岡本太郎作品 ①似鳥美術館の《手の椅子》《坐ることを拒否する椅子》《駄々っ子》
北海道の小樽にある「似鳥美術館」には岡本太郎作品《手の椅子》《坐ることを拒否する椅子》《駄々っ子》があります。
恋茶さんとお友達さんと…その②
小樽芸術村の似鳥美術館。
写真撮影がほとんど出来なかったので、許可された場所で撮った一部を。撮影NGだった中でも山下清氏の貼絵は感動したわ~
高村光太郎の手の彫刻も良かったかな。#小樽観光 #似鳥美術館 #岡本太郎 #ステンドグラス #山下清桜島 pic.twitter.com/CKCQWmRF1d— pachipara (@g_pachipara) June 13, 2019
《手の椅子》《坐ることを拒否する椅子》《駄々っ子》の概要
「広く一般の身近にふれるものこそ価値がある」という岡本太郎が世に送り出した奇抜な椅子作品が《手の椅子》《坐ることを拒否する椅子》《駄々っ子》。実際に座ることができます。
似鳥美術館へのアクセス
似鳥美術館は小樽芸術村の敷地内にあります。JR小樽駅より徒歩10分ほどです。
おわりに
以上、東北・北海道エリアにある岡本太郎作品の紹介でした。
岡本太郎作品は全国にありますが、設置場所によっては管理が行き届いておらず半ば放置されているのが現状。非常に残念なことです。
何かのきっかけがあれば再注目されると思うのですが・・・。