国宝・松本城へ続く大名町通りと、観光スポットとして知られる縄手通りの交差する場所に建つ四柱神社(よはしらじんじゃ)。地元で「しんとう(神道)さん」と呼ばれて親しまれており、パワースポットとしても人気があります。
四柱神社とはどんなところなのでしょうか。見どころを紹介していきます。
目次
四人の神様をお祀りする神社
四柱神社の前身は1872年に建てられた神道の中教院。別表神社として認定されたのは昭和34年なので、神社としてはかなり新しいものです。
ご祭神は四柱の名の通り、四人(四柱)の神様。
そのうちの三柱は天地万物の生成にかかわった造化三神、天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・高皇産霊神(たかみむすびのかみ)・神皇産霊神(かみむすびのかみ)です。
『古事記』における天之御中主神は神々の中で最初に登場する神で、いわば神様の中の神様。また高皇産霊神と神皇産霊神は男神と女神で、二柱が対となり男女の結びを象徴するとも言われています。
そして四柱のもう一柱は日本神話の主神であり大祖神である最強の女神、天照大神(あまてらすおおみかみ)です。
境内に説明書きが掲示されていますので、参拝した際はじっくり読んでみるといいかもしれません。
神々を統べる強大な力を持つ四柱が祀られた四柱神社。四柱神社をお参りすれば全国全ての神社をお参りしたのと同じ御利益があるといわれています。
縁結びのパワースポット
創造の神であり結びの神である四柱を祀る四柱神社は、長野県最強の縁結びのパワースポットとして知られています。
社務所で授与される縁結びのお守りも種類が充実しています。
四柱神社には願い串という風習があり、串に願いを書いて納めるとご神徳があるといわれているのですが、願い串にも縁結びを祈願する串が用意されています。
また境内には根元が一つにつながっている「縁結びの松」があります。その形状から縁結び神社のシンボルとして親しまれています。
伊勢神宮とのつながり
四柱神社は天照大神を祀っていることもあり、伊勢神宮とつながりがあります。
境内にある松本市招魂殿の社殿は、伊勢神宮外宮の豊受大神宮外幣殿および神宮殿舎古材を拝領して移築再建したものです。
境内には伊勢神宮遙拝所(ようはいじょ)も設けられており、伊勢神宮へ向かって遠距離参拝をすることができます。
恵比寿天と大国主命のおみくじがある
四柱神社の境内には恵比寿神社があります。恵比寿神社は商売繁盛・運気向上の御利益があると言われている人気スポットです。
四柱神社の授与品にはさまざまなおみくじがありますが、恵比寿天と大黒天の姿を模した縁起物のおみくじも用意されており、人気があります。
明治天皇の行幸を迎えた神社
明治13年の明治天皇の行幸では、四柱神社内に新築された神道事務分局が行在所として使用されました。残念ながら神道事務分局は明治21年の松本大火で焼失しました。
行幸に併せて造られた石橋は明治天皇が渡り初めをしたことから「御幸橋(みゆきばし)」と名付けられ、現在でも修復・保存されています。
ロケ地としても知られる「縄手通り商店街」
”縄のように細長い土手”が名前の由来である縄手(なわて)通りは、四柱神社の参道として発展した場所です。お土産屋さんや古物屋さんなど、個性的なお店が建ち並んでいます。
縄手通りのシンボルはカエル。横を流れる女鳥羽川には清流にしか生息しないカジカガエルがたくさんいたことから、カエル推しになったのだとか。
なわて通り商店街は土屋太鳳さん・山崎賢人さん主演の映画『orange-オレンジ-』(2015)のロケ地として知られています。
二人が鯛焼きアイスを買ったお店「ふるさと」もあります。映画にもちらっと映る「カエル大明神」が隣にあるのでお見逃しなく。
まとめ
以上が四柱神社の見どころになります。
松本観光の代表的なプランでは松本城から縄手通りまで歩くことは欠かせないので、その途中にある四柱神社は立ち寄りやすいと思います。
長野県随一の縁結びスポットとして、また全ての願いに応えてくれる「願いごと結びの神」として人気の四柱神社。時間があったらぜひ参拝することをおすすめします。
名称 | 四柱神社(よはしらじんじゃ) |
住所 | 長野県松本市大手3丁目3−20 |
アクセス | JR松本駅から徒歩10分 |
⇒公式サイト | |