奈良でもっとも有名な神社のひとつに挙げられる春日大社。境内に1200頭ともいわれる鹿が生息する世界的にも有名な神社です。
世界遺産の構成資産の一つに認定されている春日大社について紹介します。
主祭神は強大な力を持つ軍神
主祭神は鹿島神宮(茨城県)の主神としても知られる武甕槌命(タケミカヅチノオ)。生粋の軍神として知られる武甕槌命にはさまざまな伝説があります。
天照大御神(アマテラスオオミカミ)の命により出雲の地に降臨すると、十掬の剣(とつかのつるぎ)を波の上に逆さに突き立てて、その切っ先の上に胡坐をかいて、大国主神(オオクニヌシノカミ)に国譲りの談判を行った話や、国譲りに抵抗した建御名方神(タケミナカタ)を力技でねじ伏せ、諏訪湖まで遁走させた話など・・・。
荒々しい逸話が多い神であるため、武芸向上や産業発展などに強大なご利益があるとされています。
霊峰・御蓋山の麓に建つ守護神社
春日大社は平城京の守護神社として建てられたものと言われています。
春日大社がある場所は古来より神々が住む霊峰として崇められてきた御蓋山(みかさやま)のふもとにあたります。
御蓋山は春日山とも呼ばれていますが、阿倍仲麻呂が読んだ歌
に登場する御蓋山です。
春日大社は神の領域である御蓋山と人間界とを結ぶ入口のような存在でもあったと考えられます。
灯篭の数が日本一
春日大社には800年前の昔から今に至るまでに貴族や武士・庶民から奉納された3000基にも及ぶ燈籠があり、日本一灯篭が多い神社とされています。
2月の節分と8月14・15両日の夜にだけ行われる万灯篭の神事では、3000基すべての灯篭に火が灯ります。
節分万灯篭。広い心で生きようと思いました。 pic.twitter.com/IIRIUNn5As
— ふじたま@STU (@fujitamago_r) February 3, 2019
なお春日大社の敷地内にある藤波之屋では、万灯篭の雰囲気を体験できる部屋が用意されています。
奈良 #春日大社
夜🌃ではありません😆
春日大社には平安時代から現在まで奉納された燈籠がおよそ三千基あるとか。
2月の節分、8月14日・15日の年3回、すべての燈籠に浄火をともす春日万燈籠が行われており、この万燈籠神事を体験出来るのが #藤波之屋 です😌とても幽玄な雰囲気🌿 pic.twitter.com/Xh4YgCWKPS— たみちゃん (@osuka_yst) October 13, 2017
出現石と如意石
春日大社には不思議な力を持つとされる神石があります。
ひとつは南門前にある「出現石」。神が降りた磐座(いわくら)とも、若宮の荒魂が現れた場所とも、宝亀3年(772年)に落雷で落下した社額を埋めた「額塚」とも言われている、春日大社きってのパワースポットです。
そしてもう一つが、出現石から若宮に向かって20mほどの場所にある「如意石」。「さぐり石」とも呼ばれているこの石は布生橋(ふしょうばし)の手前に埋もれている石で、地表に少しだけ顔を出しています。
この出現石からさぐり石まで目をつむってたどり着くことができれば願いが叶うともいわれています。
1200頭の鹿が住む鎮守の森
春日大社を取り囲む鎮守の森は1200頭を超える鹿が生息している場所として有名です。
武甕槌命(タケミカヅチノオ)は常陸国から白鹿に乗ってきたと伝えられているため、鹿を神使として大切にしています。
神聖な生き物ですので、不用意に近づいたり手を出してはいけません。思わぬ返り討ちに会うこともあるので注意しましょう。
鹿みくじが人気
春日大社の授与品には白鹿みくじと木製の鹿みくじが用意されています。
どちらも口におみくじをくわえています。持ち帰る場合はやっぱりおみくじごと持ち帰ったほうがかわいいのですが・・・。
まとめ
以上、奈良でも有数のパワースポットとして知られる春日大社について紹介しました。
鹿の住む閑静な杜に建つ美しい神社は訪れるだけで心が洗われるような清々しさがあります。何度訪れても飽きることのない春日大社は奈良観光では欠かせないおすすめスポットです。
名称 | 春日大社 |
住所 | 奈良県奈良市春日野町160 |
アクセス | JR奈良駅・近鉄奈良駅からバス 「春日大社表参道」下車すぐ |
⇒公式サイト | |