富士吉田市にある北口本宮富士浅間神社(きたぐちほんぐうふじせんげんじんじゃ)は富士山登拝の入り口として崇められてきた1900年以上の歴史を持つ神社です。
藤原氏、北条氏、武田氏など名だたる有力武士からの崇敬を集めてきた北口本宮富士浅間神社について紹介します。
目次
富士山信仰の要所
古来より神の住む山として崇められてきた富士山は、平安時代に入ると登頂をして祈りをささげる”登拝”の対象へと変わり、北口本宮富士浅間神社はその出発点として栄えてきました。
北口本宮富士浅間神社は古くより伝わる富士山信仰、および全国に1316社あると言われている浅間神社(せんげんじんじゃ)の重要拠点の一つです。
富士山世界文化遺産「富士山 信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産にも認定されています。
富士山への入り口「富士山大鳥居」
北口本宮富士浅間神社には、富士山への入り口にふさわしい巨大な「富士山大鳥居」があります。
富士山大鳥居は六本の柱に支えられた高さ18mの鳥居で、木造の鳥居としては日本最大級。独特な形は
扁額には日本・中国・インドで最も崇高な山を表す「三国第一山」の文字が掲げられています。
富士山への第二の入り口「随神門」
富士山大鳥居をくぐると、その先に第二の入り口である「随神門」があります。江戸時代中期に建てられたもので、国の重要文化財に指定されています。
随所にちりばめられた装飾は地域の木工職人によるもので、地域性のある作品として注目されているとか。
境内は重文建築物が勢ぞろい
随神門を入ると中央に神楽殿があり、その先に拝殿が見えます。また左手に手水舎、右手奥には諏訪拝殿と呼ばれる建物があります。いずれも国の重要文化財に指定されている建造物です。
こちらが神楽殿。細やかな装飾が目を引きます。
荘厳なたたずまいの拝殿。
遠くに見える諏訪拝殿。
境内の重要文化財は計11棟にのぼります。
建て替え前の旧本殿「東宮」「西宮」
拝殿の奥には本殿がありますが、向かって左手奥と右手奥には「東宮」「西宮」と呼ばれるきらびやかな社殿があります。これらは本殿が立て替えられる前に本殿として使われていた社殿。どちらも重要文化財です。
「東宮」は北条義時が造営し、その後武田信玄が再建した社殿。「西宮」は浅野氏重が造営した社殿になります。
※東宮は2022年現在修繕工事中。完了は2023年12月の予定。
夫婦神を祀る縁結びの神社
北口本宮富士浅間神社には富士山の女神である木花開耶姫命(コノハナサクヤヒメ)とその夫で天照大神の孫である彦火瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)が祀られています。
コノハナサクヤヒメは結びの神として知られ、また二柱は仲睦まじい夫婦神と伝えられていることから、北口本宮富士浅間神社は子授け、安産、子育て、縁結び、夫婦円満、良縁、起業、事業繁栄、養蚕、酒造(発酵)、芸術などに霊験あらたかであるとされています。
巨木「太郎杉」「次郎杉」「夫婦檜」
境内にはひときわ高くそびえる巨木が何本かあります。御神木ともいえるこの巨木の存在感はすさまじく、見上げても視界に入りきらない大きさに圧倒されます。
拝殿に向かって右に立つ巨木が「冨士夫婦檜」。
拝殿の右手手前にあるのが「太郎杉」で、右手奥にあるのが「次郎杉」になります。
夫婦檜と太郎杉は共に樹齢千年といわれている古木。太郎杉は県指定の天然記念物、夫婦檜は市指定の天然記念物になっています。
本殿裏にある「富士えびす」「日光大黒」
本殿の裏手に回ると、そこには恵比寿社が。中に鎮座するのは「富士えびす」と「日光大黒」です。
特に「富士えびす」は左甚五郎作と伝えられており、富士山の方を向いていることもあって強大な金運を呼ぶ力があると言われています。
隠れた金運パワースポットなので、見逃さないようにしましょう。
富士山へと続く北口登山本道
拝殿・本殿の右手奥には富士山への北口登山本道があります。
現在残されている麓からの唯一の登山道「吉田口登山道」へと続いており、馬返しまで8km、3時間弱で行くことができます。毎年7月1日に「お山開き」が、8月末には「お山じまい」の祭りが行われる場所でもあります。
6月30日北口本宮冨士浅間神社にて開山前夜祭お道開きの儀がとりおこなわれ、7月1日本日お山開きです。 pic.twitter.com/ukfBejxs1T
— 富士山ガイド.com (@fujisanguide) July 1, 2015
神社発祥の地「大塚丘」
北口登山本道から少し進んだ先には「大塚丘」(おつかやま)があります。こちらは北口本宮富士浅間神社の発祥地とされており、日本武尊が祀られています。
大塚丘社は北口本宮冨士浅間神社の境内社。前回参拝時にはなかった御朱印いただいてきた。
北口本宮の始まりの地。#北口本宮#富士浅間神社#大塚丘社#大塚丘#御朱印 pic.twitter.com/uzWXtOWUaF
— 匕〒”キ@ (@hideki27fc5) July 10, 2022
御朱印と富士山みくじ
北口本宮富士浅間神社の御朱印は”本”を強調した勢いのある書体で知られています。
🧡北口本宮浅間神社
山梨県富士吉田市に鎮座する、富士登山道吉田口の入口神社。
山梨県最強のパワースポットだとか💕
大鳥居、夫婦の巨木。
風水で
・行くべき道が見える
・迷いが消えると。
「大塚丘」参拝。
家族円満、夫婦円満を願って(◍′◡‵◍)❤️#北口本宮浅間神社#パワースポット#御朱印 pic.twitter.com/HeRRgs9OsK— meru (@meru5103) June 10, 2022
また、授与品の中にはかわいい富士山みくじもあります。
まとめ
以上、富士山登拝の玄関ともいえる北口本宮富士浅間神社についての紹介でした。
長い歴史の中で富士山の噴火被害を受けずに今日まで現存する神社は、悠久の力が蓄積されたパワースポットとして人気があります。近くに出向いた際はぜひ参拝してみることをおすすめします。
名称 | 北口本宮富士浅間神社 |
住所 | 山梨県富士吉田市上吉田5558番地 |
開館時間等 | — |
アクセス | 富士急行線 富士山駅よりバス |
⇒公式サイト | |