トリュフベーカリーのパンはなぜ高い? 人気商品と南八ヶ岳店から見えるブランド戦略

長野に住む私が、隣県にあるお店に定期的に通うほどハマってしまったベーカリーがあります。東京などでは有名のようですね。TruffleBAKERY(トリュフベーカリー)という、名前からしてなんだか高そうなお店です。そして、パンの値段も結構高めです。

その店舗は週末にしかオープンしていないせいもあって、いつ行ってもお客さんがたくさんいます。

山梨県北杜市にある「TruffleBAKERY 南八ヶ岳」が人気を集めている理由は、看板商品の「白トリュフの塩パン」だけではありません。高級食材を身近なパンに取り入れる発想、香りの強さ、そして八ヶ岳の自然の中でパンを楽しむ特別感が、人気を支えていると考えられます。

多少高くてもお客さんがいっぱい来るトリュフベーカリー。ハマる理由を深堀りしてみました。

 

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そもそもトリュフベーカリーって?

TruffleBAKERY(トリュフベーカリー)は、2017年に東京・門前仲町で創業した日本のベーカリーブランドです。ヨーロッパの高品質な食材を扱う通販事業「ハイ食材室」を運営する株式会社ドレステーブルが立ち上げました。

トリュフベーカリーの1号店は東京都江東区の門前仲町本店です。2017年12月にオープンしました。その後広尾店、軽井沢店を開業し、さらに駅構内などで利用しやすい小型業態「TRUFFLE mini」も展開。店舗は大阪、北海道、九州などへも広がり、駅ビルや商業施設への出店も進展。ブランドを知る機会と、商品を購入できる場所を増やしていきました。

トリュフベーカリーの店舗展開を理解するうえで重要なのは、店舗数を増やすこととパンそのものを進化させることを別々ではなく一体の戦略として進めている点です。

2025年7月4日に開業した山梨県北杜市の「TruffleBAKERY南八ヶ岳」は、単なる地方出店ではありません。東京にあった開発拠点を自然豊かな八ヶ岳南麓へ移し、パンづくりの根本を研究する施設として設けられました。

ブランドの発想は、「毎日食べるパンに、普段はなかなか味わえない上質な食材を取り入れる」というものです。高級食材を使った特別感を、毎日でも楽しめるパンに落とし込むという発想があったわけです。山梨県北杜市の南八ヶ岳店は、そこから発展した拠点です。

 

トリュフベーカリーの人気の理由はこの5つ

1. 看板商品が強烈な個性を持っている

人気の中心は、やはり「白トリュフの塩パン」。トリュフの芳醇な香りにバターの風味と塩気が組み合わさっています。一般的な塩パンとは違い、ひと口目から香りで印象に残る商品です。

2. 高級食材を日常の食べ物に変えた

トリュフといえば、高級レストランで味わう食材というイメージがあります。それを手頃な価格帯のパンに取り入れたことで、普段の食事では得にくい贅沢感を気軽に体験できるようにしました。創業者の「高級食材をもっと身近に」という発想がブランドの核になっています。

3. 食材と製法へのこだわり

南八ヶ岳店は、単にパンを販売する店舗ではなく、商品開発のためのラボを兼ねています。パン生地に欠かせない水にも着目し、天然水を生かした商品づくりに取り組んでいます。さらに南八ヶ岳限定の商品も用意されているところもそそられます。

4. パンを買いに行くこと自体がレジャーになる

南八ヶ岳店は、自然に囲まれた広い敷地にベーカリー、カフェ、開発ラボを組み合わせています。建築や音楽、緑を楽しみながら過ごせるため、買い物だけでなく、八ヶ岳ドライブの目的地にもなります。近くには昔から有名な「八ヶ岳俱楽部」や「萌木の村」などもあります。

5. 話題性と希少性が口コミを広げる

看板商品の知名度に加え、メディアでの紹介、売り切れへの関心、限定商品の存在が「一度食べてみたい」という気持ちを後押しします。南八ヶ岳店では、ここでしか買えないパンとの出会いも来店動機になります。

 

トリュフベーカリーのパンは高い?

トリュフベーカリーのパンは、一般的な街のパン屋と比べるとやや高めです。 ただし、すべての商品が高級価格というわけではありません。看板商品の塩パンは300円台で、比較的手を伸ばしやすい価格に抑えられています。

まあ、それでも高いのですが。

白トリュフの塩パン version 八ヶ岳:319円(税込)

一般的なパン屋の塩パンは、店によって差がありますが、120〜180円程度で販売される例もあります。これと比べると、トリュフベーカリーの看板商品は明らかに高めです。

ただし、通常の塩パンと同じ基準だけで比較するのも適切ではありません。トリュフベーカリーの塩パンは白トリュフの香りに加え、自家製トリュフバターやトリュフオイルなどを使用しています。トリュフの香りを楽しむ商品として、独自の付加価値を持たせているゆえの価格設定と言えます。

ドバイチョコ:499円(税込)

ピスタチオチョコレートと、細い麺状の生地「カダイフ」によるザクザク感を、パリッとしたデニッシュ生地で包み込んだ商品。チョコレートの濃厚さに加え、パリパリ・ザクザクという食感の組み合わせが特徴です。SNSでの話題性も販売を後押ししました。

トリュフドバイチョコ:627円(税込)

ドバイチョコのザクザクした食感に、イタリア産白トリュフの香りを組み合わせた商品。ピスタチオチョコの濃厚さとカダイフの食感に、白トリュフの芳醇な香りが加わります。

三日月の塩パン:351円(税込)

三日月型の生地を生かし、食べる場所によって変化する「カリじゅわ」食感を追求した塩パン。白トリュフのような高級食材の香りではなく、バター、小麦、塩という基本素材の味わいと、独特の形状・食感で勝負しています。

 

ドバイチョコが約500円、トリュフドバイチョコに至っては600円を超えます。この金額はもはや高級ケーキのレベルです。

パンとして考えると高価格帯ですが、一般的な菓子パンとは異なり、香りや食感の組み合わせそのものを楽しむ商品といえます。

なにより、とんでもなくおいしいです。あまりにおいしいので「高くても仕方ないな」という気持ちになります。

もちろん、こうした付加価値を消費者が価格に見合うと感じるかどうかは人それぞれです。日常の食事として購入するなら高めですが、話題の商品を試したい、独特の食感や香りを楽しみたいという目的なら、価格の意味合いも変わってきます。

 

なぜ、山梨なのか

トリュフベーカリーは南八ヶ岳に開発拠点を設けた理由として、次のような点を挙げています。

① パンづくりの最後の重要素材として「水」に注目した

同社はトリュフなどの専門食材、小麦粉、酵母、製法と研究を重ねたうえで、パンの材料の大きな割合を占める水に着目しました。

南八ヶ岳の天然水を使い、水と小麦、酵母、製法の組み合わせによって、パンの風味や食感をどこまで高められるかを追求しています。

これは、単に「水がおいしい地域だから出店した」という話ではありません。水をパンづくりの中心に据え、これまでのレシピや製法を見直そうとしたことが重要です。

② 東京を離れ、商品開発に集中できる環境をつくる

公式サイトでは、開発メンバーが忙しい東京を離れてじっくりと商品開発に取り組める環境が必要だったと説明しています。

都市部の店舗では製造・販売・接客など日々の業務が中心になります。一方で開発拠点では、試作を繰り返し、生地の状態や発酵、焼き上がりを確かめながら、新しいパンを考えることに集中できます。

森に囲まれた環境は、単なる景観上の演出ではなく、ブランドが掲げる研究開発の方向性とも結びついています。

③ ラボで生まれたパンをゲストに直接評価してもらう

南八ヶ岳店は、研究所だけでも通常のベーカリーだけでもありません。ラボ、ベーカリー、カフェを組み合わせた施設です。

ここで販売するパンは東京などの店舗の商品をそのまま並べたものではなく、南八ヶ岳で開発した限定商品が中心です。公式はここでの試作商品が今後全国の店舗で販売される可能性にも言及しています。

④ 南八ヶ岳での研究成果を全国の店舗へ広げる

南八ヶ岳は地域限定のパンを売るためだけの場所ではありません。そこで培った技術や素材への知見を、全国の店舗の商品へ反映させる役割も担います。

2025年11月29日には白トリュフの塩パンを改良したバージョンが全店で発売されました。同社は南八ヶ岳での開発環境を生かし、水・小麦・酵母・製法を組み合わせて商品を進化させたと説明しています。ここには南八ヶ岳の成果を現地だけで完結させず、全国の店舗に波及させる仕組みが機能しています。

 

山梨の店舗ならではの魅力

山梨の店舗は、東京などの駅近店舗とは異なり、自然の中でパンを味わう体験そのものを打ち出しています。

特に注目したいのは、次の3点です。

・水へのこだわり: 南八ヶ岳の天然水をパンづくりに生かす。
・限定商品: 白トリュフの塩パンの八ヶ岳版や、地元のルバーブを使った商品などを展開する。
・空間の魅力: レンガ造りの建物や緑に囲まれたカフェで、パンを食べる時間そのものを楽しめる。

つまり、山梨店は「有名なパンを買う場所」であると同時に、「パンの新しい可能性を体験する場所」でもあるわけです。

また、都市部の店舗では人気商品は売り切れ必至となっていますが、南八ヶ岳店では販売業務を週末のみに絞って大量生産しているため、人気パンの品切れがほぼありません。午後にのんびり出向いても人気パンが入手できるのはとてもうれしいことです。

ちなみに店舗の場所は幹線沿いにあるのでわかりやすいですが、駐車場は結構離れた場所にあります。特に第一駐車場から歩くと行きが登り道になるので運動不足の私の脚には登山かと思うほどの負荷がかかりました。

 

人気の本質は何か?

注目したいのは、トリュフベーカリーがパンを単なる食料品から“小さな贅沢を味わう体験”へと変えたことです。

パンは日常的な食べ物です。しかし、そこにトリュフの香りという非日常的な要素を加えると、いつもの朝食やおやつが少し特別な時間になります。

しかも、山梨の南八ヶ岳店では、自然の中を訪ね、限定商品を選び、カフェでひと息つくという体験まで加わります。

この「おいしさ」「贅沢感」「訪れる楽しみ」の組み合わせこそが、人気を支える大きな理由でしょう。

単なる大型のベーカリーショップではなく、観光地にありがちな出張店舗でもない、どうしてもそこに行って食べたくなる魅力を持つ特別なスポット、それがトリュフベーカリーの南八ヶ岳店なのです。

店舗情報:TruffleBAKERY 南八ヶ岳

住所:〒409-1501 山梨県北杜市大泉町西井出字石堂8240-6278
営業日: Bakery:金曜日・土曜日・日曜日 / 9:00-17:00
             Cafe:金曜日・土曜日・日曜日 / 9:00-17:00 ※月曜祝日の場合は営業

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→公式Instagram

営業日や営業時間は変更される可能性があるため、訪問前に公式サイトで確認するのがおすすめです。

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[この記事を書いた人] GAJACO(がじゃ子)
何かを集めるための旅行、コンプするための旅行が好きなスマホ写真部。旅行に位置ゲーは欠かせません。ポケGOはもちろんのこと、ムーミンムーブ、ピクミンブルーム、信長の野望、モンハンNOWなど浅く広く楽しんでいます。Xアカウント:@Gajacoでも情報共有。

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