いくつかのスマホアプリにはHDR機能が付いています。HDRに特化したアプリもあります。
HDRはHigh Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)の略ですが、逆光でも暗いところでも上手に写してくれるという、使いようによっては便利な機能。最近のスマホではカメラにHDRモードが搭載されていることも多いので、知らないうちにお世話になっているのではないでしょうか。
HDRアプリを使えば今まで撮った黒つぶれの写真や逆光写真も、素敵な写真として再生できるかもしれません。
目次
HDR効果の使い方(Snapseedの場合)
iPhoneでもAndroidでも利用できるHDR対応アプリにSnapseedがあります。
使い方は簡単で、Snapseedで写真データを開いて《ツール》メニューにある「HDR風」を選ぶだけでOK。
HDR効果の強弱は画面を左右にスワイプすることで調整できます。
また、下欄の調整アイコンから「明るさ」「彩度」の調整もできるようになっているので、好みに応じて設定を変えて確認しながら行いましょう。
HDR加工の実例
元の写真(左)とHDR加工後の写真(右)の比較です。HDR加工をした上で明るさ・彩度を調整しています。
逆光写真
逆光で撮ったため、全体的に暗くて色飛びしていましたが、HDR加工と調整で鮮やかな感じの写真になりました。
夜間に撮った写真
石川県の金澤神社で夜に撮影した「金城霊澤」。ナイトモードで撮ったにもかかわらず真っ暗な写真になってしまいましたが、HDR処理で額の文字が読み取れるように・・・。
暗い場所で撮った写真
大阪万博記念公園の「太陽の塔」の内部。明暗の差が大きい被写体ですが、HDR加工でバランスを調整して見やすくしています。
花の写真
クレマチスを撮ったものですが、色飛びしていてパッとしない写真に。HDR処理で強調気味にしてみました。
黒つぶれ部分の調整
富山駅前にあるライトアップされた恐竜の写真。軽めのHDR処理をかけて黒つぶれの部分を修正しました。
このようにHDR加工を使うことで、写真の印象がガラリと変わることがあります。
HDRのメリット
HDRのメリットは明暗のバランスのとれた写真に仕上がることです。明るい部分は明るさを抑え、暗い部分には光を補う感じでメリハリをつけてくれます。
HDR効果の強弱は変えられるので、好みに応じて微調整をして満足のいく写真に仕上げましょう。
HDRのデメリット
HDRのデメリットとしては、現実の映像とは異なる”ドラマチックな写真”になりがちなことです。
被写体の凹凸や輪郭が強調されたり、全体に汚れ感が出たり、画質が荒っぽくなったりします。人物写真等には不向きかもしれません。
空の雲の様子によっては嵐のようになってしまうことも・・・。
幻想的・印象的な写真も使いようですが、効果が強すぎる場合は調整が必要になります。
HDRが利用できるアプリ
HDR編集の機能があるスマホアプリを紹介します。
Snapseed(スナップシード)
写真編集アプリの代表格。HDRに限らずさまざまな編集・加工ができる万能アプリなので、インストールしておくと何かと便利です。
HDR Max
Android機向けの、HDR加工に特化したアプリです。iPhone版はありません。HDR効果が強めの写真が好きな人はこちらがおすすめ。
Simply HDR
有料アプリの中でも評価の高い製品です。写真というよりアート的な感覚でHDRを駆使したい人向け。iPhoneとAndroidの両方のバージョンがあります。
まとめ
以上、HDR加工の実際例とメリット・デメリットについてのまとめでした。
一発で満足のいく写真が撮れればいいのですが、撮り直しが利かない写真の場合はなんとかしたいものですね。
HDR編集は多用しすぎたり強調しすぎるとアクが強くなりますが、ピンポイントで上手に使えばかなり効果的な加工手段だと思います。ぜひお試しください。